「おーい、カトケン君」
正月気分もすっかり抜けた1月中旬のある日。
加藤建設のWebサイトの制作をお願いしている会社のデザイナーさんからの連絡を受け、新たにWebサイトに掲出してもらった新着情報の内容を確認し終えた僕に、甘~い
缶コーヒーを片手にした係長が声をかけてきた。
「どうしたの?眉間にしわ寄せちゃって」
「Webのチェックしながら、たまには工法の勉強でもしようと思って」
「うんうん、若者が勉強するのは大いに結構だねぇ…『ボーイズ・ビー・アンビシャス』ってか」
…何でこの人はいちいち言うことが爺くさいのだろう。
広報担当である僕の仕事の一つに、こまめなWebサイトの更新業務がある。
たとえば加藤建設がかかわることが新聞に掲載されたらその記事内容を掲載するし、新しい技術や施工事例ができたらその紹介ページを作ったりする。以前は、それらは新聞記事の切り抜きをコピーしたものをお取引先に配布してみたり、各工法のパンフレットを作成して配布したり、ということで自社の強みをアピールしていたという。
しかし今は、これだけインターネットが発達したご時世である。企業情報はもちろん、工法にしても各事業所の所在地にしても、まずはWebサイトで様々な人々に『調べられる』ことが多い。それだけに、個人的にはWebサイトが長らく更新されていないと見受けられる企業は、やっぱりどこか元気がないというか、大丈夫かな?と思われても仕方がないのではないか、などと思ってしまう。
Webサイトの更新はある意味会社の『活気』を示す指標として判断されることも多いのではないだろうか。
そして、僕のように建設会社にいながらも、実は建設に関する知識が浅い人間にとって、基礎知識を蓄えるには、Webサイトは非常に有用だ。加藤建設が扱う工法も多岐にわたり、それぞれ工法紹介のページがあるのだが、ここだけの話僕はその全てを読み切れていない。