エコミ―ティング(工事現場検討)

橋りょう補修工事 ○○大橋下部補強工事

みなさんこんにちは

秋といえば運動会や文化祭などの行事が多くて、パパさんママさんは大忙しですね。そして私たちのように公共工事を中心に仕事をしている建設業も秋から年度末に向けて忙しくなります。

現場が増えればエコミーティングも増える、ということで今回は各部署から総勢12人が集まり
河川の橋脚補強工事の現場を視察しました。

工事名:橋りょう補修工事 ○○大橋下部補強工事

工事のポイント

  • 河川での橋りょう2基の下部補強工事。
  • 台船を利用し水中にて鋼製函体を組み、止水の上、橋りょうのコンクリート補強を行う。
  • 仮設ヤードの場所が指定されており、現場から約1km離れている。
  • 仮設道路沿いに釣り人が駐車しており、資材の搬出入に支障をきたす可能性がある。
  • エコミーティングメンバーは例によって、「地域にとって良いこと」「自然に良いこと」「何かおもしろいこと」を考えながら現場を視察します。

    現場視察後、メンバーにて環境提案の協議が行われ、生態系や釣り人への配慮などが提案されました。

    ①生態系配慮(野鳥保護)
     仮設ヤード付近には釣り客が残していったテグスなどが見つかりましたので、清掃活動を行うと共に啓発ポスターを掲示してはどうでしょうか。



    ②環境啓発
     この現場では、草刈り前に植生調査を行いました。そこで現場周辺を訪れる人に周辺に生育する植物を紹介し、自然に興味を持ってもらってはいかがでしょうか。

    ちなみに今回の植生調査の結果では20種類確認できました。
    中には希少種のタコノアシを見つけましたよ。
    特定外来種はいませんでしたが、要注意外来種は繁茂していました・・・。
    今回のように草を刈り払いするとその土地が一時的にですが、かく乱された状態になります。
    かく乱された場所は、外来種は繁茂しやすいので注意しないといけませんね。

    その他にも以下の通りたくさんの提案がされました。

    【自然環境配慮】
    ・工事完了後の仮設ヤードの整備。(在来種の植生に戻す、外来種は駆除するなど)
    ・汚泥や油の流出対策。
    【堤防利用者への配慮】
    ・堤防にてマラソンを行っている人がおり、○○大橋が堤防の突き当たりになるので、休憩場所をつくる。
    ・搬入路全般にわたって見通しが悪く特にダンプなどが通ると一般利用客に迷惑がかかる為、ミラーの設置を行う。
    【イメージアップ】
    ・釣りのポイントを教える看板を設置。
    ・近所に牛小屋・馬小屋があり堤防では馬が散歩していることもあるので動物を使ったPR。
    ・ケレップ水制の残骸(玉石)の利用。

    難しい提案もありますが、出来ることから少しずつでも提案を実施していきたいと思います。

    そして○○大橋といえば昨年の工事で生物多様性に配慮した活動を行った現場です。
    内容はこちら
    そこで現在の状況の報告です。

    少しずつですがヨシやガマの繁茂面積が大きくなってきました。


    護岸に近い部分では植生の遷移が始まりました。マコモやガマが先駆種として繁茂しております。

    タコノアシ(準絶滅危惧種)の繁茂拡大も確認されました。


    ヨシ・ガマは秋には枯れてしまいますが、次は春の芽吹きが楽しみです。今後も定期的に調査を行い、結果を報告しますので楽しみにしててくださいね。